IWATOの芸術やエンターテイメントのコンテンツ開発は、演劇のノウハウを活かして、劇場、船、ファッションショー、国指定史跡、様々なイベント会場など場所で行われています。
どんな場所でも、コンテンツ開発を行う際に意識するポイントの一つが「起承転結(構成)」です。
演劇の世界ではよく使われる言葉ですが、どんなコンテンツでも「ドラマ」や「感動」を生み出す際には欠かせない手法です。
この起承転結の役割と、決めていく順番について解説をしていきます。
①「転」
まず、最初に決めるのは「転」です。「転」とは、わかりやすい言い方をすると「クライマックス」です。物語やイベントの構成の中で、どこがヤマになるのかを見極めます。「クライマックス」が、わからぬまま構成を製作していくと、チグハグな構成になったり、またやりたいこと、言いたいことが盛りだくさんの構成になってしまいます。
②「承」
「起」を「承」けて、お話が展開するのが「承」です。「承」の主な役割は「転」を引き立たせることです。演劇や映画などでよくあるのは、「承」で主人公が苦しんだり、悩んだり、壁にぶち当たったり、「葛藤」します。この葛藤から「転」で「変化」をした時に、感動が生まれます。変化の落差をより大きくするような「承」を描くことを意識してみましょう。ちなみに物語の6〜7割は「承」です。
③「起」
「起」の役割は、主に二つあります。一つは「設定の紹介」。物語やお話が進んでいくにあたり、最低限必要な設定や、登場人物、関係性、場所について紹介をしていきます。もう一つは「つかみ」という言葉もあるように、ファーストインパクトで観客や聞き手を引き込むための役割です。
④「結」
「結」は「転」で変化した後の結果のことです。物語においては、例えば「街に平和が戻ってきました!」といったようなシーンです。スピーチやプレゼンなどのお話においては、この「結」で「提案」や「目標宣言」といった未来に向けてのことが話されます。
各シーンの役割や、製作をする順番を把握することで、ドラマや感動を生み出すことができます。